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動画広告が届くまで — 0.3秒の旅

動画の広告枠が表示されるまでの裏側では、OpenRTB のリアルタイムオークションが約0.3秒で完結している。プレイヤー→SSP→DSP→落札→再生までの流れを、アニメーションで追体験できます。

▶ を押すと、1回の広告オークションが始まります。

ノードをタップすると解説が出ます。数字は毎回変わるので、何度でも競らせてみてください。

この裏側で何が起きているのか

動画の再生前に流れる広告。あの数秒の裏側では、あなたがローディングを意識するより速く、広告枠の競り(オークション)が完結しています。上のアニメーションはその流れを単純化したものです。

登場人物は 3 種類だけ覚えれば十分です。

  • プレイヤー(SDK) — 動画を再生しているアプリやブラウザ。広告枠の時間になると広告リクエストを投げる
  • SSP / アドエクスチェンジ — 媒体側の広告枠を売る側。広告リクエストを受けて、オークションを開催する
  • DSP — 広告主側の入札する側。ターゲティング条件や予算に基づいて「この枠にいくら払うか」を瞬時に判断する

OpenRTB — オークションの共通言語

SSP と DSP の間のやり取りは、IAB Tech Lab が策定する OpenRTB という仕様で標準化されています。bid request にはデバイス情報・広告枠のサイズや形式・フロアプライス(最低落札価格)などが載り、DSP はこれを見て入札額を返します。

重要なのは時間制限です。DSP に与えられる猶予はおおむね 100ms 前後。間に合わなかった入札は、どんなに高値でも無効になります。広告の世界では、速度がそのまま売上に直結します。

セカンドプライスオークション

このデモではセカンドプライス方式(2 位の入札額 + 1 円を支払う)を採用しています。勝者が自分の入札額そのままを払わないのは不思議に見えますが、この仕組みには「正直に自分の評価額を入札するのが最適戦略になる」という理論的な性質があります。

なお、近年の RTB 市場はファーストプライス方式(入札額をそのまま支払う)への移行が進んでいます。どちらの方式かによって DSP 側の入札戦略は大きく変わります。

落札後 — VAST とトラッキング

オークションで決まるのは「どの広告を流すか」まで。実際の動画クリエイティブの再生指示は VAST という XML 仕様でプレイヤーに渡されます。VAST には動画ファイルの場所だけでなく、いつ・どの計測イベントを発火させるかも記述されています。

  • インプレッション — 広告が表示された
  • クォータイル — 25% / 50% / 75% / 100% まで再生された
  • クリック — 広告がタップされた

「広告は本当に効いているのか」という問いは、まずこのイベントたちを正しく数えるところから始まります。

参考(一次情報)